靴の豆知識voice
シンデレラシューズの探し方

夜中の12時に魔法が解けるとシンデレラが乗ってきた馬車や馬はカボチャやネズミに戻ってしまいますが、シンデレラのガラスの靴は汚い靴に戻りませんでした。
シンデレラの靴は本当はどんな靴だったのか
その理由はシンデレラの原作と言われているフランスで1729年に発表されたシャルル・ペローの作品によれば、馬車もドレスも魔女が(être changê)チェンジしましたが、ガラスの靴は魔女がお洒落をしても靴で台無しねっ!といって(donna)与えたからです。
ちなみに、donnaは医療用語のドナーの元になっている言葉です。
つまり靴だけは他のものをチェンジしたのではなく素敵な靴をプレゼントされたから元に戻ることはないのです。
ところで原作ではシンデレラの靴についてリスの毛皮のスリッパというような表現をしています。
えっ!シンデレラの靴ってガラスじゃないの?思う方も多いと思います。
これについてはいろいろな説があるのですが、Vair(フランス語でリスの毛皮)とverre(フランス語でガラス)の発音は同じベールなので、どこかで間違われたのではないでしょうか。
ガラスじゃなくて毛皮のスリッパを聞くと安っぽく感じるかもしれませんが、当時はリスの毛皮の履き物は貴族の物であり、特に銀リスのものは王侯貴族が使うものとなっていました。
また、ここで言うスリッパは私たちが目にするトイレのスリッパではなく、スリッポンつまりローファーやハイヒールのように紐を結ばずに足を滑り込ませるタイプ、紐を結ばない靴と考えた方が良いようです。
パーティーでシンデレラになれるハイヒールは?
さて話は変わって、今の時代ちょっとしたパーティーでダンスもできる靴と言うと、オシャレなハイヒールを思い浮かべることでしょう。
まさかガラスの靴を選ぶことはないでしょうが、外見でハイヒールを選ぶと痛い目にあいます。
よく見かけるのは、ハイヒールを履いて颯爽と歩いているようだけれど、カツンコツンカツンコツン音がする人です。
うるさいだけでなく、大抵は歩き方も変なので、本人は気取っているつもりでも好感を持たれることは少ないでしょう。
これは、ハイヒールのヒールが強く当たって音立てているのですがその理由は2つあります。
一つはつま先、つまり足の指先から着地するという基本的な歩き方ができていないこと。
そしてもう一つは体格や歩き方に対してヒールが長過ぎることです。
かっこよく動けるハイヒールの選び方
ハイヒールは足の指の付け根の拇指球で着地するように履くのではなく、足の指先でしっかりと大地を抑えるように着地できるように、指先に力の入るものを選ぶのがコツです。
足の指先に力が入るものと言うと幅広の靴を思い浮かべる人が多いと思いますが、幅が広過ぎて足が靴の中で左右に動いてはいけません。
土踏まずの部分はしっかりと抑えるような形であって、足の指先だけが指をすぼめることなくすべての指が靴底にぴったりと収まる形がベストです。
またハイヒールのヒールの高さは5センチがベストです。
そんなに低いのかと思う方がいるかもしれませんが、ファッションモデルが主に履く靴の高さは7㎝が最も多いのです
。
ではなぜ5センチがベストかというと、ファッションモデルはステージやスタジオで足や服をできるだけキレイに見せるために7㎝のヒールを選ぶのであって、普通の道を歩いたり階段を上り下りしたり、ましてや走ったりはしません。
その点を5センチのヒールは階段にもダンスにも無理なく使えます。
また7センチやそれ以上の長さのヒールでは気取った感じや冷たい印象を人に与えることがありますが、5センチのヒールは無理のない気品のある印象を人に与え好感を持たれます。
なお、荷物を持つ仕事や立ち仕事が多い人は3cmのヒールを選べば、体重が安定しやすいので、長時間の仕事でも足の疲れはフラットな靴とほとんど変わらずに済みます。
シンデレラが魅力的な本当の理由
シンデレラが魅力的な本当の理由は、彼女が美人だったとかダンスが巧かったとかではありません。
それは、彼女は嬉しかったからです。
綺麗なドレスを着て素敵な服靴を履き、自分が憧れていた場所にいることだけで、彼女は嬉しくて嬉しくて仕方がなかったのです。
素敵な人というのは自分が今そこにいる状態、そこにいることが嬉しいと感じている人です。
そんな風に生きる悦びを振り撒く人になる第一歩は、履いているだけで楽しくなれる自分に合った履きやすい靴を見つけることです。